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私たちの毎日の抜け毛の本数は、50~100本が正常な本数です。しかし、毎日の抜け毛が150本以上となると明らかに多すぎので早めの対策が必要です。

実は、抜け毛の毛根の形状をチェックすることで、頭皮の状態はおおよそ見当がつきます。正常な抜け毛の毛根と正常ではない抜け毛の毛根は形状が違います。抜け毛の毛根を確認することで、自分の頭皮の状態を把握しておくことは毎日の育毛ケアに大切です。

また、抜け毛全体の形状や長さも確認するようにしてください。正常ではない抜け毛の形状や長さは簡単に見分けがつきます。毛根の形状と同時に長さまで確認しましょう。

ここでは、それぞれの形状の違いを説明することで、異常な抜け毛を把握できるように解説していきます。

頭皮別の毛根形状

自分の抜け毛を20~30本くらい集めた後、部屋を明るくして白い紙の上で1本1本確認してください。シャンプーなど、お風呂に入った後の排水溝で髪の毛を集めることがでるはずです。髪の毛を見るときは肉眼でも十分確認できますが、ルーペなどを使用するとさらにはっきりと認識できます。この時2~3本ではなく、20~30本で確認すると毛根全体の傾向がつかみやすくなります。

抜け毛の毛根としてよく見られる形状は以下の通りです。正常な抜け毛もあれば、何かの異常がある抜け毛もあります。

正常な抜け毛の毛根:正常なヘアサイクルを経て抜けた理想の形状

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出典:育毛ライフ

皮脂がついている毛根:油っこい食事をよく摂る人に見られる形状

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栄養不足・ヘアサイクル短縮の毛根:ヘアサイクルの中で早く抜けてしまった毛根

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ヘアサイクルの乱れた毛根:毛根の先に尾っぽのようなものが付いている

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出典:自然美

以上のように、抜け毛の形状は大きく4つに分けられます。ここからは、それぞれの形状の説明をしていきます。

正常な抜け毛の毛根

正常なヘアサイクルを終えて抜け落ちた髪の毛は、例えるならばマッチ棒のように根元が太くなっています。毛根が大きく膨らんでいるならば、理想的な形状です。触ってみても、毛根の膨らみがはっきりと分かります。色は、やや白っぽく透明です。

残念ながら、このような理想的な形状は薄毛に悩んでいる人の抜け毛にはあまり見られません。確認するとわかりますが、薄毛の人である1日の抜け毛のうち30~40%ほどしか正常な形の毛根になっていません。

皮脂が付いている毛根

白い物質(皮脂)が毛根に付いている場合は、毛穴に皮脂が詰まっていることが多く、日頃脂っこい食生活を好む人の毛根に多く見られます。脂ぎって太っている人に多く見られますので、日頃の食生活を改める必要があります。

脂っこい食事を好む人は、体質的に最もハゲやすいといわれる炎症体質になりやすいので注意が必要です。肉食の欧米人に赤ら顔の薄毛が多いのは、脂質の多い食事の影響もあります。近年、日本人にも薄毛が増えた理由の一つが食の欧米化といわれていますので、バランスを考えた食生活は大切です。

毛根に付着した白い物質の正体は「皮脂」と、髪を頭皮に固定する「毛根鞘(もうこんしょう)」です。この毛根鞘の奥には、毛母細胞と呼ばれる「毛髪の育成に重要な役割を担う細胞」があります。

毛根に「毛根鞘」が付いていても毛母細胞が破損していなければ、新しい毛髪は生えてきます。しかし、いずれにしても脂っこい食事によって毛根に皮脂や毛根鞘が付着している場合では、これらの物質が髪の成長の妨げになっているといえます。

栄養不足・ヘアサイクル短縮の毛根

髪に栄養がしっかりと行きわたらない場合、髪は通常の寿命よりも早く抜けてしまします。このような理由で抜けてしまった髪の毛の毛根は、しっかりとした膨らみがなく細身の毛根となってしまします。触ってみても、指先で感じる膨らみが正常の毛根より小さいのがわかります。

原因としては、血行不順が挙げられます。身体を冷やす生活習慣によって血の巡りが悪くなったり、偏った食生活の影響で髪を作る血液の質が悪化したりしていることが考えられます。

血行が良くないために、頭皮に十分な血液が行きわたらず髪の生育に必要な栄養が届いていません。結果として、早めに抜けてしまいます。

血行不順体質の改善をするとき、まずは間違った食生活を正すことが必要です。身体の冷えを取り除き、血行をよくしなければなりません。血行不順体質の人は抵抗力が落ちる低体温になりやすいため、ハゲだけでなくさまざまな体調不良や病気を引き起こします。

ヘアサイクルの乱れた毛根

髪の毛の一生である、ヘアサイクルが乱れているために、毛根の先ににしっぽのようなものが付いているような形状になってしまします。髪の毛の一生をヘアサイクルといいます。髪は通常約2~6年をかけて「成長期 → 退行期 → 休止期」を繰り返しますが、このタイプの毛根は、その途中で抜けてしまった髪の毛の特徴としてよく見られます。

ヘアサイクルの乱れによる毛根に多くみられるのが、毛根の先の突起したものです。ちょうど、おたまじゃくしのしっぽのような形をしています。

頭皮の状態が悪くなると乾性のフケが多く発生し、毛穴をふさいだり炎症を起こしたりします。こうしたことが理由で髪が抜け落ちると、毛根に突起物のようなものが見られるようになるのです。これを専門用語で粃糠性(ひこうせい)脱毛症といえます。毛根の細胞が死滅している場合が多く、毛根の形状としてはかなり悪いといえます。

頭皮が炎症を起こしていることがよくあり、急な大量の脱毛時によく見られます。毛根の先に尾っぽのようなものがあるとき、早めに対策を練る必要があります。

抜け毛の長さを確認する

抜け毛をチェックするとき、毛根の形状と同じくらい大切なポイントがあります。それは、抜け毛の長さです。さまざまな原因で、正常な期間(2~6年)を待たずして抜け落ちた髪は短い傾向にあります。

私自身が初めて薄毛をはっきりと自覚したとき、心配になってシャンプー後に抜け毛の形状を毎日確認しました。そのとき多く見られた抜け毛が、「他の抜け毛に比べて約3cm短い毛」でした。私の場合は、太い短い毛と細い短い毛両方がありました。そして、このような短い毛が抜け毛全体の約2割ほどあったのです。

男性も女性も約3cmの短い抜け毛が多い場合は、前述の粃糠性(ひこうせい)脱毛症のように、頭皮の状態がかなり悪くなっていると思ってください。

私たちの頭皮は、例えると農作物を育てるための畑のようなものです。栄養豊富な農作物を育てるには、その畑は「養分が豊富な土壌」になっていなければなりません。荒れた畑では農作物がしっかりと育たないのと同じように、栄養が通っていない頭皮では髪の毛も早く抜けてしまうのです。

しかし、間違った食生活や日常の生活の乱れを改善しながら正しい頭皮ケアを毎日実践すると、抜け毛の総数や短い抜け毛も約1ヵ月で確実に減ってきます。

薄毛に悩む人の毎日のヘアケアにおいて、自分の髪の毛がどのような状態にあるのかを確認しておくことは大切です。いまは頭皮や毛根の状態が悪くなっていても、正しい食生活と頭皮ケアを根気よく続けることにより必ず改善されていきます。定期的に抜け毛の状態を確認することで、自分の頭皮の状態が良くなっていくことを実感できるはずです。