薄毛を改善するためには、生活習慣の改善や育毛剤を使用することが効果的です。

ただ育毛剤を頭皮に塗る場合は、頭皮の「かぶれ」「べたつき」「かゆみ」「フケ」「赤くなる」ことなどが起こるケースがあります。

育毛剤を使用することで起こる頭皮トラブルの主な原因は構成成分に「アルコールを含んでいるかどうか」であり、アルコールフリー(アルコールを含んでいない)の方が、基本的に頭皮トラブルが起こるリスクが下がります。

ここでは、「育毛剤を構成するアルコールとは具体的にどのような成分なのか」「アルコールを含むことでのメリット・デメリット」について解説していきます。

育毛剤におけるアルコールとは何か?

育毛剤(医薬部外品)の中でも、「アルコールフリー」「ノンアルコール」であることを強みにしている製品があります。言葉の通り、アルコールが入っていないことを意味します。

以下のように、製品の記載されている成分を確認していきましょう。ノンアルコールと記載されているケースは少なく、エタノールや無水エタノールなどのアルコールの表記がないことをきちんと確認しましょう。

アルコールフリー、ノンアルコールという言葉のアルコールとは、「エタノール」「無水エタノール」「グリセリン」「ステアリルアルコール」などを指します。

中でもエタノールや無水エタノールを含む育毛剤は多いです。そのため、アルコールフリー育毛剤のことを別の言い方では、エタノールフリー育毛剤とも呼びます。

エタノールなどのアルコールを含むことのメリット

それでは、なぜ頭皮にダメージを与える可能性があるアルコールが育毛剤に含まれているのでしょうか?

実は育毛剤にアルコールが含まれることでの頭皮へのメリットもあります。以下で実際のメリットについて確認していきます。

①頭皮への浸透効果を高める

育毛剤を頭皮に塗ると、頭皮から有効成分が浸透していき、血液中に入り込みます。

血流にのって頭皮の細胞に働きかけることで薄毛改善への効果が得られます。

エタノールなどのアルコールは、頭皮の油分を溶かす効果があります。頭皮の油分は有効成分が浸透することを阻害しており、アルコールによって油分を溶かすことで有効成分の浸透を促します。

②使用期限(消費期限)を伸ばす

エタノールなどのアルコールは防腐効果、殺菌効果があります。つまり保存料としての役割があります。

そのため、アルコールを含んでいる製品の方が、基本的には使用期限(消費期限)が長いです。

未開封の状態では、アルコールを含む育毛剤の使用期限は約3年であり、ノンアルコール育毛剤の使用期限は約2年の製品が多いです。

また、まとめ買いすることで安く購入して、長期間保存する場合はアルコール入りの方育毛剤がいいです。

③構成成分を混ざりやすくする

アルコールには、水にも油にも混ざりやすい界面活性剤としての役割があります。

育毛剤には、有効成分を始めとした多くの種類の成分から構成されます。そのため、水に近い性質を持つ成分や油に近い性質を持つ成分など、成分によって持つ性質が異なります。

そのため、界面活性剤の役割を持つアルコールがないと水と油のように分離してしまいます。成分が分離すると「頭皮への浸透が悪くなる」「べたつきが増す」などの問題が起こります。

有効成分を含め、構成成分を混ざりやすくさせることが、エタノールなどのアルコールの役割です。

エタノールなどアルコールを含むことのデメリット

一方で先にも述べましたが、アルコールを含むことでのデメリットは「かゆみ」などの頭皮トラブルが挙げられます。

以下で具体例を一つずつ確認していきます。

①頭皮を冷やし、血行を悪くする

アルコールは蒸発しやすく(専門用語では「揮発性が高い」)、蒸発時に頭皮から熱を奪い、頭皮を冷やします。結果として、頭皮の血行を悪化させ、頭皮の乾燥につながります。

発毛・育毛には血液中の栄養が頭皮に届く必要があります。そのため、血行が悪くなると栄養が頭皮に回らず、頭皮環境が悪化して抜け毛につながります。

急激な温度変化は頭皮への刺激となるため、刺激により頭皮へダメージを与えます。症状としてはヒリヒリとした感じやかゆみ、赤くなる、発疹を起こすなどがあります。

育毛剤を使用したのに、これらのデメリットによって逆に抜け毛が増えないようにしましょう。

アルコールを含む育毛剤を使用し、抜け毛が増えたと感じた場合はノンアルコールや大幅にアルコールをカットした育毛剤を試してみましょう。

②アレルギー反応が起こる場合がある

エタノールは私たちが一般的に飲むお酒にも含まれている成分です。

そのため、お酒を少量飲んだだけで動悸を感じるようなアルコールへの耐性がほとんどない方やアレルギーを持っている方は、アルコールが入っている育毛剤の使用によりアレルギー反応を起こす場合があります。

そのため、アルコールへのアレルギーがある人はアルコール入りの育毛剤の使用は控えましょう。

特に妊婦の方はアルコールの摂取が禁止されていますので、使用しないようにしましょう。

③白髪染め、パーマ、ヘアカラーの直後には使用できない

アルコールは「白髪染め」「パーマ」「ヘアカラー」に含まれる色付けの成分と反応し、色を落としてしますリスクがあります。

特に白髪染め・パーマ・ヘアカラーの使用直後では、色落ちする可能性が高まるため、できる限りアルコール含有育毛剤の使用を避け、ノンアルコールやアルコールが大幅にカットされた育毛剤を使用するといいです。

アルコール濃度を測る方法はあるのか?

アルコール濃度(アルコール度数)が高いほどデメリットの影響も大きく出ます。そのためデメリットの影響を減らすには、アルコール度数が少ない育毛剤を選ぶと良いです。

それでは、育毛剤に含まれるアルコール度数を知る方法はあるのでしょうか?

実はアルコール度数は製品に記載されていないため、知ることができません。そのため、アルコール度数を調査するのではなく、育毛剤購入時にパッチテストを行うと良いです。飲酒の際のパッチテストと同様です。

パッチテストとは、アルコールへのアレルギー反応やひどい炎症の発生を、患部(薄毛の部分)とは関係の部位で確認する試験方法です。

パッチテストの内容は前腕部の表などに使用する育毛剤を実際に塗り、1日程度放置するだけです。

以下のように、育毛剤を塗布し、放置しましょう。

一日経過後、塗布した部分にかゆみや炎症、発疹などの副作用が出ていなければ、使用可能と判断できる目安となります。

製品によっては、パッチテスト済みという記載がされている製品があります。製品に記載されている場合が少ないため、製品の公式HPをきちんと見ましょう。以下は人気育毛剤のチャップアップの公式HPからの引用画像です。

ただ、育毛剤が合うか合わないかはアレルギー同様で個人差があるため、本来パッチテストは使用する人が実際に行ってみないとわかりません。

そのため、パッチテスト済みという記載には気を付けましょう。

自分自身で育毛剤のパッチテストを行い、使用しても副作用が起こらないことを確認してから使用するようにしましょう。

ノンアルコール育毛剤のメリット

ノンアルコール、アルコールフリー(エタノールフリー)育毛剤のメリットは、基本的にはアルコールを含む育毛剤のデメリットの逆といえます。

つまり、「かゆみやふけ」「血行不良といった頭皮環境の悪化」「アレルギーの発生」などが起こらないことがメリットです。

そのため、アルコールを多く含む育毛剤を使用して頭皮環境が悪化したり、アレルギーが発生したりする不具合がおこる場合は、ノンアルコール育毛剤を使用することで不具合を解消することができます。

なお、アルコールは有効成分が頭皮へ浸透することを促進させます。

一方、ノンアルコールの育毛剤では、有効成分の分子サイズを非常に小さくする技術(専門用語では分子ピーリング)などで代替することで、頭皮への有効成分の浸透を高めています。

また、構成成分を混ざり合うようにするというアルコールの界面活性剤としての役割も、ノンアルコール育毛剤では数多くの天然由来成分を組み合わせることで、問題なく置き換えられています。

そのため、ノンアルコール育毛剤は、アルコール含有育毛剤のデメリットが解消された薄毛改善効果の高い育毛剤といえます。

ノンアルコール育毛剤のデメリット

このようにメリットは多いですが、ノンアルコール育毛剤の製品の数の種類が非常に少ないことがデメリットです。

そのため、いくつかのノンアルコール育毛剤が体に合わない場合、ノンアルコール育毛剤を使用できません。

ノンアルコール育毛剤が合わない場合、アルコール含有育毛剤の中でも「アルコールのデメリットを補う保湿成分」などが十分に配合されている製品を選びましょう。

基本的には有効成分の種類が多い製品ほど、アルコールのデメリットを補われている傾向にあるため、有効成分の種類が多い製品を選びましょう。

また、使用期限が基本的にアルコールを含む製品より短いこともデメリットです。アルコールは防腐剤として効果が高いのですが、ノンアルコールの育毛剤ではアルコールが含まれていないからです。

ノンアルコール育毛剤・アルコール大幅カット育毛剤の具体例

それでは、エタノールが含まれていない育毛剤には何があるのでしょうか。

ノンアルコール育毛剤で人気の育毛剤には、M-1ミスト、イクオス、ポリピュアEXがあります。

また、アルコール大幅カットで人気の育毛剤には、ブブカがあります。

ノンアルコール育毛剤ではないですが、他の数多くの種類の天然由来成分を含み、アルコールのデメリットである「頭皮の乾燥が起こさないための保湿成分(センブリエキス・ヒオウギエキス・サンザシエキスなど)」が含まれている育毛剤なら、高い薄毛改善効果を期待できます。

アルコールを含むがそのデメリットを補う多くの保湿成分も含む育毛剤にはチャップアップなどがあります。

どれも薄毛改善効果が高く、アルコール由来でおこる頭皮トラブルなどの悪影響を起こすリスクが低いです。アルコールによる悪影響に敏感な方は、これらの育毛剤から選び、試してみるといいです。

まとめ

ここでは、「育毛剤を構成するアルコールとは、具体的にどのような成分なのか」「アルコールを含むことでのメリット・デメリット」について解説しました。

育毛剤におけるアルコールとは、頭皮に悪影響を与える可能性のあるアルコールであるエタノールや無水エタノールのことを指し、エタノール・無水エタノールを含む育毛剤は多いです。

アルコールを含むことで「頭皮への有効成分の浸透を促進する」「使用期限を長くさせる」というメリットがあります。

ただ、アルコールを含むことのデメリットには、血行不順を起こすなどの薄毛にとって良くないものがあります。 そのため、ノンアルコールや大幅なアルコールカットしている育毛剤を選びましょう。また、アルコールを含んでいても、その他の有効成分でアルコールのデメリットを補う育毛剤を選ぶといいです。

アルコールの悪影響を受けない育毛剤を選び、ハゲを克服していきましょう。