AGA(男性型脱毛症)に悩む人は、生活習慣の改善や育毛剤の使用によって薄毛治療を試みる場合が多いです。

ただ、育毛剤を使用することで「髪の毛がべたつく」という噂があります。この口コミは本当なのでしょうか。また、どのような育毛剤を使用したとしてもべたつきは発生するものなのでしょうか。

ここでは「育毛剤を頭に塗るとべたつきが本当に起こるのか」「べたつきがハゲにつながる理由」「べたつきを抑える育毛剤の使用方法」について詳しく解説していきます。

育毛剤を使用するとべたつきが本当に起こるのか?

結論からいいますと、いま人気がある育毛剤(医薬部外品)を適切に使用していればべたつきはほとんど起こりません

実は、育毛剤(医薬部外品)ではなく、発毛剤(医薬品)に含まれる有効成分のミノキシジル使用したときに、髪のべたつきが発生します。ミノキシジル自体が乾燥時にべたつく成分であり、それ以外の育毛剤に含まれる有効成分はべたつきにくいです。

つまり、発毛剤と育毛剤は似ているため、「育毛剤を頭に塗ったときもべたつきが発生する」という噂につながったといえます。

どの製品でもミノキシジルを含有していればべたつきが起こる

私自身、重度の薄毛に悩んでいた時期があり、発毛剤と育毛剤の併用をはじめとした、あらゆる育毛対策をとっていました。発毛剤としては、「カークランド(有名な海外製の発毛剤ロゲインのジェネリック医薬品)」「フォリックスFR12」「フォリックスFR16」などを使ったことがあります。

これらの使用経験のある製品の「ミノキシジル配合濃度」と「中身のタイプ」は以下の表の通りです。

名称 ミノキシジル濃度/% 中身のタイプ
カークランド 5 ローションタイプ
フォリックスFR12 12 ローションタイプ
フォリックスFR16 16 クリーム

このように、カークランド、フォリックスFR12、フォリックスFR16の順にミノキシジル濃度は上がっていきます。

カークランドの外観は以下の通りです。

カークランドを使用することで、実際に薄毛の治療効果は得られました。ただ同時にべたつきも起こりました。後で詳しく解説しますが、べたつきが起こるといくつかの理由によって、抜け毛が増えます。

イメージとして、ミノキシジルが薄毛治療に効いた効果のイメージを数値化してみます。例えば、ミノキシジルの育毛効果を5とし、ミノキシジルによるべたつき発生による頭皮への悪影響を「-2」とすると、合計3程度の薄毛回復効果が得られた実感があります。

また、ミノキシジルの使用では基本的に副作用が起こりやすいです。私自身も使用推奨量である1回1mlを1日2回頭皮につけていたときでは、「呼吸がしにくくなる胸が苦しくなる」「勃起不全(ED)になる」という症状が起こりました。

ミノキシジル濃度12%ではさらに髪がべたべたになる

同様に、ミノキシジル濃度がカークランドよりも高いフォリックスFR12の使用経験について確認します。

フォリックスFR12の外観は以下の通りです。

フォリックスの中身は以下のような透明なローションタイプです。

私がフォリックスFR12を使用した経験では、「カークランド以上と同等か若干高い薄毛回復効果がある」と実感しています。ただ、ミノキシジル濃度が高い分、べたつきがより起こりやすくなっています

ここで先述と同様に、フォリックスFR12のハゲ克服へ与えた影響の実感を数値化します。カークランドの数値を参考と比較すると、12%のミノキシジルによる育毛効果が7程度であり、濃度が濃いミノキシジルによって「髪がべたつく」というマイナスの効果を「-3」程度です。

結果として、フォリックスFR12では、「カークランドより若干高い育毛効果が得られた」といえます。

しかし、ミノキシジル濃度が高い分、副作用の効果も顕著に表れます。特に、「動悸」「息が苦しくなる」という現象が体調によっては非常に強く感じます。

そのため、人によっては「使用自体を控える」「部分的に塗るだけにする」といいです。

ミノキシジル16%では毛髪がカピカピになる

このようにミノキシジル配合濃度が12%の製品も試してみましたが、べたつきが強く発生しました。ここでフォリックスFR16と呼ばれるミノキシジル含有量が12%よりも高い16%である発毛剤も試してみました。

フォリックスFR16の外観は以下の通りです。

中身は以下のような育毛製品としては珍しいクリームタイプです。

実際に使用推奨量のフォリックスFR16を頭につけようとしたところ、粘度が非常に高いクリームであるため、多くが頭皮ではなく毛髪に付着します。

ミノキシジルを高配合しているために、乾燥すると髪の毛のべたつきを通り越して、「カピカピ」になります。整髪料やワックスを用いて意図的に固めたときに近い状態となります。

先ほどと同じように、薄毛治療への効果を定量的に考えてみます。FR16では、高濃度のミノキシジルを含有していますが頭皮に行き届きにくいため育毛効果は6程度と実感しています。

さらに、べたつきは先にも述べたように強く起こるため、頭への悪影響は「-4」程度といえます。結果として、2程度の総合的な薄毛回復効果が得られたと感じています。つまり、「ミノキシジル5%や12%のものとそれほどハゲ回復効果は変わらない」といえます。

発毛剤(ミノキシジル)では規定量より少なくしても髪をべたべたさせる

このように、ミノキシジルに育毛効果はありますが、同時に髪のべたつきを発生させます。そこで、べたつきを少なくするために、発毛剤(カークランド)の塗る量を、規定量の半分程度の1回0.5ml程度に減らしてみました。

以下のような使用量です。

このとき若干べたつきは軽減されましたが、ミノキシジル自体に粘着力があるために、サラサラの髪の状態を保つことはできません。

そのため、毛髪のべたべたによって、抜け毛が増えやすい方は、ミノキシジル以外で薄毛に効くものを使用した方がいいです。

べたつきが薄毛につながる仕組み

このように、ミノキシジルでは頭皮に浸透すれば育毛できる力は高いものの、髪がべたべたすることによる悪影響があります。それでは、なぜ毛髪がべたつくと髪が抜けやすくなり、ハゲを加速させるのでしょうか。

以下で髪のべたべたが薄毛を引き起こす理由について確認していきます。

①髪に触れたときひっかかりやすくなる

髪のべたつきは、「髪をブラシでとかす」「手で髪の毛を触る」ときに、ブラシや手に髪が絡みつきやすくなります。髪に強い力がかかると毛根に負担がかかります。結果として、抜け毛が増えます。

以下はべたついた際に無理やり髪をとかしたときの様子です。髪に引っかかって抜けた毛が数本あることを確認できます。

②シャンプーの回数が増え、頭皮に負担がかかる

髪の毛のべたつきが起きたときは、丁寧にシャンプーを行わないとべたつきが残ったままになります。髪がべたついた状態が続くと当然頭皮に良くないです。そのため、何度かシャンプーを行わなければいけません。

ただ、1日に1回、入浴時にシャンプーをすれば、基本的に頭皮環境を整えることができます。1日1回以上のシャンプー回数では、「頭皮を保湿する」「紫外線から頭皮を守る」ための皮脂も流してしまい、頭皮を乾燥させます。

頭が乾くと、外部からのバリアが無いような状態となっているため、紫外線などによるダメージを直接受けることになります。結果として薄毛につながります。

③べたべたにより、見栄えが悪くなる

また、毛髪がべたべたすると、「見た目が悪くなる」というデメリットもあります。例えば、髪がべたついた状態で帽子を被ると、髪がぺったんこになるのです。

以下のような状態です。

さらに、毛髪がべたついているときに風が吹くと、髪型が乱れた状態で固まります。結果として、見栄えが悪くなります。

そこで、見栄えを良くするために、「髪をくしやブラシでたくさん髪をとかす」「べたついた上から整髪料を使用し、無理やり髪型を固定する」という対処をすることが多くなり、毛髪に負担をかけます。

結果として、ハゲを促すのです。

育毛剤でべたつきはほぼ発生しない

このように、頭のべたべたは薄毛を促すリスクがあります。そして、発毛剤(有効成分ミノキシジル)を使用した場合では、工夫して使った場合でも、べたつきは起こります。

このとき、育毛剤(医薬部外品)を使用すればべたつきはほとんど起こりません。有効成分自体に粘着性があるものを含んでいないためです。私が試した育毛製品の中で、粘性が強いと感じているものは、先にも述べた発毛剤(医薬品)の「ミノキシジルのみ」です。

育毛剤では発毛剤と同等とはいかないまでも薄毛治療効果はあります。さらに、ミノキシジルでおこるような副作用である動悸や勃起不全(ED)はまず起こらないです。

例えば、私自身は人気の育毛剤であるM-1ミストの使用経験があります。

以下のような外観です。

育毛剤(M1ミスト)の中身は以下のようなローションタイプです。

発毛剤ほどの発毛・育毛力はないですが、数か月の使用によって明らかに抜け毛の低減や全体のボリュームアップにつながっている実感があります。

M1の場合は使用推奨量の記載がないため、頭皮に液が行きわたり、かつ髪が濡れすぎない状態になるように、使用しています。具体的には、製品を1回の使用あたり5プッシュする程度です。

このようにM-1を頭皮へ使用したケースでは、べたつきは全く起こっていません。もちろん、息苦しくなるなどの副作用は全くありません。

そのため、薄毛回復への効果を数値化してみると、育毛効果が2、毛髪のべたべたによる頭皮状態での悪影響が0で、差し引き2程度といえます。

つまり、育毛剤と発毛剤の総合的な育毛力を比較した際(育毛効果とべたつきの影響を考慮した)では、私の場合は若干発毛剤の方が上回るが、育毛剤でも十分な薄毛治療を望めるといえます。発毛剤と育毛剤の育毛剤の併用もおすすめです。

育毛剤を使用しすぎた場合は稀にべたつくときがある

このように基本的に育毛剤を使用しても、べたつきはほぼ起こらないです。ただ、育毛剤を塗り過ぎた場合は、まれにべたつくケースがあります

これは、育毛剤の構成成分でべたつくのではなく、髪の毛が湿った状態が続くことがべたべたの発生原因です。髪の毛が濡れた状態では、ホコリや汚れが髪に付着しやすいために、べたつきが起こるリスクがあるのです。

このとき、育毛剤が塗りすぎかどうかは規定量を目安にしてはいけません。実は育毛剤を使用推奨量つけた場合、人によっては塗りすぎとなる場合があります。

最適な塗布量は、液だれ(頭から育毛剤が垂れてくる現象)が起こらずに、適度に頭皮が湿る程度にするといいです。具体的には、私の経験上およそ0.5~1ml未満が最適です。

例えば、人気の育毛剤であるチャップアップでは、1回あたり4mlを使用することを推奨しています。ただ、この量を頭につけると、明らかに多すぎです。間違いなく液だれがおこる量といえます。

以下のような表記です。

そのため、育毛剤の塗りすぎによるべたつきが発生しないように、推奨使用量に惑わされないようにしましょう。あなたに合った育毛剤の最適な塗布量をみつけていきましょう。

髪がべたべたした場合の対処方法

このように、べたつきが起こるとハゲを促すことがあります。そして、基本的には育毛剤を使用していればべたつきはほとんど起こりません。

ただ、「うっかり育毛剤を塗りすぎた」「大量の汗をかいた」「どうしても発毛剤も使用したい」という場合には、べたつきが起こるケースがあります。

もし、べたつきが起きたときの緊急対策としては、どのような方法があるのでしょうか。べたつきを低減させる方法はいくつかあり、以下で確認していきます。

①頭皮に触れないようにして髪の毛をふく

髪の毛のべたつきが起こってしまった場合は、濡れたティッシュやハンカチで髪の毛のべたついた部分を拭くといいです。べたつきの度合が強いときは、濡れたティッシュやハンカチで拭く方法がおすすめです。

以下のような普通のティッシュを、さっと水で濡らしたものを使いましょう。

髪のべたつきを拭くときは、頭皮を濡らさないようにすることと毛根に負担をかけないにしてください。具体的には、根本付近をおさえつつ拭きとりましょう。

以下のような状態です。

毛髪のべたべたを拭いた後は、ドライヤーを使用するといいです。すぐに乾燥させると、水分中の雑菌増加による頭皮環境の悪化を防ぐことできます。このとき、ドライヤーは冷風モード、もしくはスカルプモードを使うとなおいいです。

②目の粗いブラシで優しくとかす

目の粗いブラシを使用することでもべたつきを軽減することができます。これは、べたつく成分の塊をブラッシングによって取り除くことができるからです。

ブラッシング時は目の粗いブラシを使うといいです。べたついた状態で、細かすぎる目のブラシやくしを使用すると、必要以上に髪に引っかかりやすくなります。結果として、髪が抜けるリスクが高まります。

私自身は、ホテルに宿泊時にアメニティとしておいてあるブラシが使い勝手がよくおすすめです。

以下のようなブラシです。

ここでも、ブラシでとかした際に髪が抜ける可能性があるため、根本を指でおさえた上でブラッシングしましょう。ティッシュでふく場合と同様の理由です。

ブラシをかける向きは、髪のキューティクルの流れに沿った頭皮から毛先の方向に行うといいです。

まとめ

「育毛剤を頭皮に使うとべたべたが起こるのか」「毛髪のべたつきが薄毛につながるメカニズム」「べたつきを抑制する育毛剤の使用方法」について解説しました。

いま人気がある育毛剤を適量使用していれば、べたつきが起こることはほとんどありません。有効成分がミノキシジルである発毛剤(医薬品)のみが、髪の毛のべたべたを引き起こします。ミノキシジル濃度が高い成分であるほど、べたつきが強く発生するため、注意しましょう。

べたつきが起こると「髪の毛に引っかかりやすくなる」「シャンプー回数が増える」「髪がぺったんこになる落ち込む」などの原因によって、薄毛が進行する場合があります。そのため、べたつきが起こりにくい育毛剤(医薬部外品)を適切に使って、薄毛を治療するといいです。

また、「うっかりして育毛剤を塗り過ぎる」などでべたつきが起こったら、「濡れたティッシュタオルで毛先をふく」「毛先をブラッシングする」対策で乗り切りましょう。

毛髪のべたべたを抑制し、ハゲを克服していきましょう。