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私たちの身体の中で、髪の毛に関係が深い臓器があります。それは、「腎臓」です。しかし腎臓が薄毛に関係する臓器であることは、あまり知られていません。

腎臓は、そらまめの形をした握りこぶしほどの大きさの臓器で、腰のあたりに左右対称に2個あります。

私たちの臓器の中でも、腎臓と肝臓は生命を維持するために非常に重要な働きをします。日本語で「肝腎かなめ」という言葉があります。このときの「肝」は肝臓で、「腎」は腎臓のことです。特に、漢方において腎臓は「髪の毛と密接な関係がある」とされています。

そして腎臓は、人間だけでなく他の動物にとっても毛の生育にとって重要な臓器です。例えば、飼っている猫に異常な抜け毛があれば、その原因として人間と同じように腎臓の機能低下が考えられます。このように、人間にとっても猫にとっても、髪の毛を生成するときに重要な働きをする臓器が腎臓です。

腎臓の機能が低下した結果、抜け毛になった場合は腎臓に悪い食事をやめましょう。その代わり、腎臓に良い食事を摂るようにします。そうすることによって、薄毛が改善されていきます。腎臓は目立たない臓器ですが、ひとたび腎臓の機能が失われてしまうと命にも関わる大切な役割をしています。日頃から腎臓に負担をかけない生活を心がけましょう。

ここでは腎臓が私たちの身体の中でどのような働きをしているのか、そして腎臓の機能低下による薄毛を防ぐにはどのような生活をすべきかを説明をします。

腎臓の働きを確認する

まず、腎臓がどのような働きをするのかについて確認します。腎臓の働きは私たちの身体にとって、さまざまな重要な役割を担当しています。

腎臓の機能は次の通りです。

1 血液をろ過して老廃物を身体から追いだす:老廃物や塩分を排出する

2 血圧を調整する:塩分と水分の排出量をコントロールすることで、血圧を調整する

3 血液に必要なホルモンを分泌する:腎臓から分泌されるホルモンの刺激を受け血液が骨髄の中で作られる

4 身体の水分調整をする:体内の体液量やイオンバランスを調整する。この機能が低下するとむくみになる

5 血液を弱アルカリ性に保つ:重炭酸を作り身体に溜まった酸性物質を中和し、血液を弱アルカリ性に保つ

腎臓が機能しなくなるとどうなるのか

こうした機能のある腎臓ですが、塩分やタンパク質の摂りすぎによる食事などが原因で腎臓の働きが低下すると、次のような症状がでてきます。

1 トイレが近くなる:尿をろ過する働きがうまくいかなくなり、尿の量が増えるため

2 血圧が上がりやすくなる:血圧調整ホルモンのバランスが崩れるため

3 貧血が起きやすくなる:血を作るホルモンが不足し、赤血球が少なくなるため

4 足や顔がむくむ:身体の水分調整の機能が低下するため

5 吐き気や食欲の低下:身体に溜まった酸性物質が中和されず体内に残り、細胞の働きが悪くなるため

腎臓の機能が低下すると、その他にも手足のしびれや頭痛、めまいなどの体調不良に悩まされます。

そして前述の通り、腎機能が悪化するとハゲてしまいます。これは、髪の毛の生育と密接に関わる腎臓が弱まると、いい髪を作る働きが止まってしまい髪の毛が抜けやすくなるからです。

腎臓の機能を良くする食事法

腎臓に負担をかける食事とは、タンパク質や塩分の多い食事のことです。腎臓には食事をすることで摂取した、タンパク質を体内で代謝・分解したり、余分な水分や塩分を尿として排泄したりします。

そのため、タンパク質や塩分を摂りすぎると腎臓に過剰排泄の負担をかけることになってしまいます。でこで、このような負担を腎臓にかけすぎない食事を日頃から心がけるようにしましょう。

具体的にはカップラーメンなどの塩分の多い食べ物や、肉や卵、乳製品などのタンパク質が多い食事を摂りすぎないようにして、野菜を多くしたバランスのよい食生活が大切です。

同時に、腎臓を強化する食べ物を積極的に摂るようにしてください。漢方ではこれらの食べ物は「色の黒い食べ物」といわれております。例をあげると、黒豆、黒ゴマ、黒米、ひじき、山芋、ナスなどですが、その中で特におススメなのが黒豆です。

私自身が、20代前半で薄毛になったにも関わらず完治することができた理由の一つが、黒豆を食べ続けたことにあります。黒豆を毎日大さじスプーン2杯とキムチなどのカプサイシンと一緒に摂ると、抜け毛が止まり育毛効果が得られることは科学的にも証明されています。私自身が長年実践していますが、育毛効果抜群の方法です。

黒豆を毎日少量取りつづけることが、腎機能を高めることにつながります。また、黒ゴマは白髪防止になることも、私自身が経験しています。

また、魚介類も腎臓にいい食べ物があります。特にシジミには素晴らしい効果があります。シジミに含まれているオルニチンは、肝臓だけでなく腎臓にもいい影響を与えます。

余談になりますが、私の父親は大酒のみでした。昔はオルニチンのサプリメントなどは無かった時代でしたが、飲みすぎて黄疸が出たときはシジミの味噌汁で治していたとよく言っておりました。昔からシジミは、日本人の生活の知恵として有効に活用されていたのです。

以下に腎臓機能を高める食品を記しますので、ぜひ参考にしてください。

黒豆・黒ゴマ・黒豆・ひじき・山芋・シジミ(オルニチン)・キャベツ・ほうれん草・ハトムギ

また、朝起きたときに必ず1杯の水を飲むだけでも腎臓に良い影響を与えてくれるといわれています。理由は、起きてすぐの水1杯が肝臓や膀胱を浄化し、腎臓の働きをよくしてくれるからです。

腎臓機能を高めるツボ

食事の他にも、腎機能を高める方法があります。これが、ツボです。

私たちの身体には、腎臓機能を高める大切なツボがあります。私たちには、「経絡(けいらく)」といって全身を回っているエネルギーの流れがあります。ツボは、その経絡上に点在しています。私たちの身体は、不調になるとエネルギーの流れが悪くなります。そのときに、身体の不調と関係のあるツボを刺激することによって滞っていたエネルギーの流れが良くなり、弱った内臓の機能を回復させる効果を得られます。

そして、腎臓機能を高めるツボもいくつかあります。特に有名なのが「腎兪(じんゆ)」と「湧泉(ゆうせん)」です。ここでは、これらのツボの圧し方を説明します。

「腎兪(じんゆ)」の場所と圧し方

「腎兪(じんゆ)」はウエスト周りのいちばん細いところの高さの、背骨中心から指2本分外側にあります。ここを、親指1本で刺激します。腰に手を当てて、親指で押しながらゆっくりと刺激します。ここを30回押しましょう。

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出典:OurAge  https://ourage.jp/

「湧泉(ゆうせん)」の場所と圧し方

「湧泉(ゆうせん)」は足の裏の中央上部にあります。ここを親指で押し込むように刺激します。「3秒押して、3秒緩めて」を1セットとして、5~10回繰り返します。

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出典:りーだーずあくしょん https://leaders-action.com/

このようにツボを押すことによって、腎臓の働きがよくなります。こうした対策を行うことにより、腎臓の機能を回復させて薄毛対策を施すことができます。腎臓は私たちの生命を司る大変重要な臓器です。また、腎臓は一度機能を失うと回復は難しいといわれています。

腎臓が弱まると薄毛になることがわかっていますので、日頃の生活の中で腎臓に負担をかけすぎることのないよう生活を心がけることが大切です。そして、腎臓の負担を減らす低塩でバランスのとれた食事や腎臓機能を高める食品を積極的にとることを実践していきましょう。

腎臓の働きがよくなっていくことで、身体に溜まった老廃物の排泄、血圧や水分の調整といった腎臓本来の機能のほかに、「髪の毛の生成を行う機能」もしっかりと発揮されるようになるのです。