あなたが、もし急激に抜け毛が増えてきたのであれば質問があります。

あなたは毎晩よく眠れていますか?

髪の成長にとって大切な要素の1つが、「質の高い睡眠」です。あなたの髪の毛が力強く成長するためには、毎晩ぐっすり眠ることが必要です

髪の毛が一番成長する時間帯が、夜の10時から真夜中の2時(22:00~26:00)の4時間です。この時間帯を、髪の成長にとっての「ゴールデンタイム」と呼んでいます。ハゲを治そうと思ったら、この時間帯は眠りについていることが極めて重要なのです。

世界各国の睡眠時間を比較すると、日本人の睡眠時間は他の国と比べてもかなり短いことが分かっています。以前は日本人のハゲ率は低かったにもかかわらず、近年は成人男性のハゲ率が約26%にも上昇してきている理由の1つとして、日本人の睡眠時間が昔と比べて短くなっていることが関係しているかもしれません。

また、睡眠不足はハゲだけに影響を与えるものではありません。2004年に報告された調査結果によると、日本人の睡眠時間と死亡の危険率の関係において、睡眠時間が6.5~7.5時間の人がもっとも死亡の危険率が低く、4時間以下または9時間以上寝ている人は死亡の危険率が1.3~1.6倍高くなっていました

以上のように、人間にとって睡眠と健康には極めて重要な関係があります。毎晩質の高い十分な睡眠をとっている人と、そうでない人では健康や寿命、そして髪の毛の成長にとっても大きな差が生まれくるのです。

ここでは、睡眠と髪にはどのような関係があるのか、そして髪の毛の成長にとってどのような睡眠をとることが大切なのかを説明していきます。

睡眠と健康にはどのような関係があるのか

すべての動物にとって、睡眠は必要です。一睡もすることなく活動し続けることができる動物はこの世に存在しません。私たち人間にとっても、昔から三大欲は「食欲」「性欲」そして「睡眠欲」といわれてきました。

しかしよく考えてみると、これら三大欲は、別に人間だけに当てはまるものではないことが分かります。すべてではないにせよ、多くの動物にも三大欲はあります。

特に、食べることと寝ることは、動物が生きていく上で必ずしなければならないことです。犬も猫も、鳥もまたは魚でさえ必ずエサを見つけようとしますし、またそれぞれ眠り方は違うにせよ、これらの動物は睡眠を必ずとっています。

我々人間にとっても、寝ることは食べることと同じ位大切なことです。性欲に関しては、本人が生きていくためには、食欲や睡眠欲ほど必ず必要なことであるとはいえません。

ですが、食べることと寝ることは、生きていくためだけではなく、身体や髪の毛の健康状態を良い状態で維持していくためにも大変重要な行動であるといえます。特に、食事と睡眠の両方の質を高めることは、健康な身体と髪の毛を作るためには不可欠です

寝ている間に成長ホルモンが分泌される

私たちは、寝ている間深い眠りの「ノンレム睡眠」と浅い眠りの「レム睡眠」を4~5回繰り返します。深い眠りのノンレム睡眠は、最初の2回目までが最も眠りが深くなります。

最初の2回となると約3時間になりますので、眠りについてから最初の3時間の睡眠の質が高いと「ぐっすり眠った」と感じることができるわけです。

また、この3時間の間に「成長ホルモン」が分泌されます。成長ホルモンは、細胞の成長や修復、疲労回復に関わっています。成長ホルモンの働きによって、髪の毛や皮膚が成長したり入れ替わったりするのです。そのために、成長ホルモンは「若返りホルモン」とも呼ばれています

以上の理由から、私たちは眠りについてからの最初の3時間は、特に質の高い睡眠をとることが細胞の成長にとって重要なのです。

睡眠不足が招く体調不良

とはいえ、現実にはさまざまな理由から寝つきが悪いことはあります。寝つきが悪いことで、結局睡眠不足になってしまうことはよくあることです。しかし、睡眠不足の状態が長く続くことは健康にとっても、髪の毛にとってもよくありません。

そして、睡眠不足が招く体調不良や病気にはさまざまな症状があります。驚くべきことは、その症状の多さです。これらの症状を見たときに、十分な睡眠がいかに健康にとって大切なことであることが改めてよくわかります。

睡眠不足が招く体調不良や病気は、以下の通りです。

1. 脳卒中発症率の増加

毎日の平均睡眠時間が6時間以下だと、6.5~7.5時間の睡眠時間と比べて、脳卒中のリスクが3~4倍になることが分かっています。

2. 心臓病発症率の増加

睡眠不足は、脳卒中の発生率を高めるのと同じように心臓病の発生率も、1.5~2倍高めてしまいます。

3.  糖尿病発症率の増加

睡眠時間が足りないと、体内の血糖値を低下させる「インスリン」と呼ばれるホルモンの働きが鈍ってしまい、糖尿病を発症させるリスクが高まります。

4. ガン発症率の増加

研究結果によると、睡眠不足はガン発症率を高めるという事実が判明しました。

5. 肌の老化を早める

肌の老化が早まると、頭皮の老化も早まります。頭皮の老化が進むと、髪は育ちにくくなります。

6. 高血圧のリスク増加

睡眠不足の人は、そうでない人と比べると、高血圧の症状が多く見られることが、アメリカのシカゴ大学保健学部の研究者らによって発表されています。

7. 認知症発症率の増加

2014年に、シンガポールの研究者が行った調査では、高齢者の睡眠不足は脳の老化を早めることが明らかになりました。高齢者の場合は、眠時間が少なければ少ないほど認知機能は低下しています。

8. 寿命が短くなる

最近では、短時間睡眠を奨める人もいますが、統計的にみると睡眠不足が短い人は寿命が短い傾向にあります。実験結果により、睡眠時間が短いことが死期を早める可能性が高いことが指摘されています。

このように、睡眠不足は人間の生命に関わる重大な病気を招く危険性が高いのです

その他にも、睡眠不足が招く症状として、イライラ、骨密度の低下、記憶力の低下、また肥満などが挙げられています。

睡眠の質を高めて髪の成長を促す

冒頭の説明の通り、最近の日本においては外国と比べた場合、睡眠時間がかなり少なくなっています。

一説には、日本人の約20%が睡眠不足に悩まされているとされています。それだけ睡眠が足りていな日本人が増えているのです。と同時に、成人男性の約26%が薄毛に悩んでいます。そして、最近では女性でも薄毛に悩む人も急激に増えています。

睡眠不足の人の増加と共に、薄毛の人が男女を問わず増えてきているということは、両者には大きな関係があることも十分に考えられます。

睡眠障害の大きな理由が、ストレスや不安といわれています。ストレスや不安によって、「眠りたいけど眠れない」といった状況に陥ってしまい、翌朝には抜け毛が目立つといったことになるのです。

睡眠障害にはタイプがある

実は、睡眠障害には4つのタイプがあります。ハゲやすいタイプも3つありますが、それぞれにハゲ対策は違ってくるのと同じように、睡眠障害も自分のタイプに合った対策が必要になります。

睡眠障害のタイプと対処法は、以下の通りです。

1. 入眠障害 (寝つきが悪いタイプ)の対処法

・お風呂はぬるま湯につかる

・入浴時間は短めにする

・寝つきを良くするために、夜間の運動や夜食は避ける

・ブルーライトを避ける

2. 中途覚醒(一応寝つくことはできるが、夜中に何度も目が覚めてしまうタイプ)の対処法

・就寝時間と起床時間を固定する

・部屋を真っ暗にする

・睡眠時間にこだわらない

3. 早朝覚醒(本来起床すべき時間より、早い時間に目覚めてしまうタイプ)の対処法

・部屋を真っ暗にする

・目が覚めてしまったら無理に寝ようとせずに、起床して早朝散歩など活動を始めてしまう

4. 熟眠障害(一応眠ることはできるが、眠りが浅い続いタイプ)の対処法

・日中運動をする

・生活リズムを一定にする

・枕を変えてみる

以上4つの睡眠障害のタイプから、自分が当てはまるタイプを見極めて正しい対処法をとっていきましょう。

良質の睡眠をとるための食事を知る

睡眠の質を高める食品があります。

私たちの身体の中に存在する「メラトニン」は、睡眠ホルモンと呼ばれ、身体のリズムを調整したり、安定した睡眠を得るために大切な働きしたりします。メラトニンの働きによって、副交感神経が優位になることで眠くなるわけです。

メラトニンが体内で作られるときに必要になる物質が「トリプトファン」です。トリプトファンを多く含む食品をとることで、メラトニンが働き入眠しやすくなったり睡眠の質が高まったりします。このように、トリプトファンは睡眠には欠かせない成分です。

トリプトファンを多く含む食品は、以下の通りです。

1. 豆腐

2. 納豆

3. バナナ

4.

5. 鶏肉

6. ゴマ

豆腐や納豆、ゴマや鶏肉には育毛効果もあることから、毎日の食事に積極的にとり入れていくようにしていきましょう。

野菜の驚くべき睡眠効果とは

いくつかの野菜には、睡眠効果が高い品種があります。それらは、レタス、ねぎ、パセリ、セロリです。

これらの野菜には、トリプトファンは含まれていませんが、違った成分の睡眠効果があります。それらの成分は、次の通りです。

1. レタス

古くからヨーロッパでは、レタスを粉末にしたものを不眠症の薬として用いてきました。レタスに含まれる「ラクッコピコリン」という成分には、神経を落ち着かせる効果や催眠効果があることから、不眠症の薬として重宝されてきました。

ラクッコピコリンは、レタスの中でも特にサニーレタスに多く含まれています。

2. ねぎ

タマネギや長ネギなどには、「硫酸アリル」が含まれています。硫化アリルは、イライラを解消したり、身体を温めて穏やかな眠りへと導いたりする効果があります。ただ、硫化アリルは熱に弱いために、安眠効果を得るには、夕食時に「生食」で食べるのが一番効果があるとされています。

硫化アリルは、血液サラサラ効果があるので、全身の血行改善にも役立ちます。

3. パセリ

パセリに含まれている「アピオール」という成分には、穏やかな睡眠を誘う効果があります。

4. セロリ

苦手は人が多い野菜ですが、セロリには安眠効果が高いことから、古くから不眠症対策の薬膳料理にもよく用いられてきました。セロリには、精神の鎮静作用のある「アピイン」が含まれています。

サプリメントの使用も検討する

食事ではあまり効果が感じられない場合や、睡眠薬を使いたくない場合は、サプリメントの使用も検討してもいいかもしれません。最近では、安全で効果が見込めるサプリメントが数多く開発されています。

成分としては、トリプトファンやギャバやその他の成分を一緒に配合している製品がたくさんあります。医薬品である睡眠薬ほどの効果はないかもしれませんが、睡眠薬の副作用が不安だと感じる場合は試してみることもいいかもしれません。

睡眠障害は、健康を損ね寿命を縮めてしまうこともある恐ろしい症状です。そればかりか、皮膚の老化を早めることで、頭皮の老化も進みます。睡眠不足の人にハゲで悩む人が多いのは、頭皮と内臓の両方の劣化を早めてしまうことに原因があります。

ただ、睡眠障害は誰にでも起こる可能性がありますので、辛いときには医師に相談することも必要です。ハゲ改善と健康維持のためにも、毎日十分な睡眠をとれるように、まずはできることから取り組んでいきましょう。