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あなたは、コラーゲンが不足することは、薄毛につながることを知っていますか。そして、毎日の食事の中でコラーゲンを十分にとっていますか。

コラーゲンは、タンパク質の一種です。皮膚の大部分は、コラーゲンによって形成されています。コラーゲンは、肌の健康にも大切な物質です。頭皮も、約70%はコラーゲンでできています。そのため、コラーゲンの減少は薄毛や肌のたるみに関わってきます。

人間の体内には、約30種類ものコラーゲンが存在しています。その中で、「17型コラーゲンという物質が脱毛と白髪を抑える」という事実が、東京医科歯科大学の教授らの研究によって解明されました。その研究結果は、国際科学誌「Cell Stem Cell(セルステムセル)」に、2011年2月4日付で掲載発表されました。

このように、コラーゲンは私たちの髪や皮膚にとって大変重要な働きがあります。しかし、残念なことにコラーゲンも他の体内物質と同じように、加齢とともに減少していきます。減少していくコラーゲンの中でも、特に17型コラーゲンの減少を抑えることが薄毛対策には大切です。

ここでは、コラーゲンの体内での働きと、薄毛を防ぐ効果的なコラーゲン摂取法を解説していきます。

コラーゲンの働きと特性とは

現代医学の研究結果では、人間の体内のコラーゲンの種類は約30種類、型は19種類以上あることが確認されています。そして、コラーゲンは、分子の構造いよって細かく種類分けされています。

コラーゲンは、タンパク質の一種です。タンパク質は、生命の根底をつくる最も大切な栄養素です。人間の身体は約20%がタンパク質で構成されていて、そのタンパク質の3分の1がコラーゲンとなっています。

コラーゲンはあらゆる臓器に含まれており、特に皮膚や血管、骨などに多く存在しています。コラーゲンには、体内で臓器や細胞をしっかりつなぎ止める働きがあります。

体内のコラーゲン量は、10代後半から30代前半がピークとなり、それ以降は加齢とともに減少していきます。60代では、20代の頃の約30%以下までに低下します。失ったコラーゲンを体内でつくり出すことは難しくなっていきますので、日々失われるコラーゲンをとり続けることが大切です。

頭皮に含まれるコラーゲン

人間の皮膚は、大きく分けると三層構造になっています。一番上の層が「表皮」で、二番目の層が「真皮」、三番目の層が「皮下組織」です。この構造は、顔の皮膚も頭皮も、身体の皮膚はすべて同じです。そして、二番目の層である真皮にコラーゲンは含まれています。

真皮には、コラーゲンが含まれていることで、肌の形や弾力を保つ働きがあります。真皮の中には、その他にも「血管」や「リンパ管」、「汗腺」などが存在しており、皮膚にとって最も大切な層であるといえます。

頭皮にも、コラーゲンは必要です。頭皮の毛根の中には、髪の毛を作る毛母細胞がありますので、丈夫な髪を作るためにも、頭皮がコラーゲン十分で健康な状態にしておくことが大切です。

なぜコラーゲン不足は薄毛につながるのか

前述の通り、東京医科歯科大学の研究チームの研究結果では、17型コラーゲンという物質が脱毛と白髪を抑えるということが判明しました。この研究結果によると、加齢による17型コラーゲンの枯渇を抑えることで抜け毛防止に効果があることが示されたのです

この研究成果は、薄毛治療の開発や加齢によるさまざまな病気の治療へつながることが期待できるものとされていています。しかし、具体的に17型コラーゲンの減少に対して、どのよう方法が抜け毛防止に効果があるのかは、現時点では明確にはなっていないようです。

しかし、つまりは体内に存在するコラーゲンを全体的に減らさないことが、育毛効果につながるということにはなります。

実際にアメリカで、薄毛ではない被験者にコラーゲンを摂取させて髪の毛が太くなるのか実験した結果、髪の毛が約10%太くなったという実験結果が得られています。この実験では、被験者に毎日14gのコラーゲンを2ヶ月とらせました。

1日のコラーゲン必要量が5gですので、その約3倍に相当する14gを被験者が2ヶ月間毎日摂取した結果、髪の毛が太くなったというのです。

人間の体質が変わるまでには、約4ヶ月はかかるのが一般的ですので、その約半分の2ヶ月で効果が現れたということは、それだけコラーゲンに育毛効果があるといえます

また、頭皮のコラーゲン不足によって頭皮が硬くなると、血行が悪くなり抜け毛の原因となります。丈夫で健康な髪が生えてくるようになるには、頭皮には適度な柔らかさがなければなりません。そのためにも、頭皮のコラーゲン不足は避けなければならないのです。

コラーゲンを多く含む食品

コラーゲンを多く含む食品には、特徴があります。それは、冷めたときにゼラチン状の煮こごりができることです。あのプルプルしたものは、コラーゲンそのものです。

コラーゲンを多く含む食品は、以下の通りです。(単位:食品100g中に含まれるコラーゲン量)

うなぎの蒲焼 5,53g

牛スジ 4,98g

鶏軟骨 4,0g

鮭(皮あり)2,41g

鶏手羽元 1,99g

サンマ(皮あり)1,82g

豚レバー 1,8g

鶏もも肉 1,56g

注意点としては、コラーゲンを多く含む食品は高カロリーのものが多いということです。これらの食品を、一度にたくさん食べたり毎日食べすぎたりすることは栄養バランスを乱すことにつながるので、注意が必要です。

この中で、栄養とカロリーバランスの両方を考えた時に好ましい食品は、鮭と鶏肉です

鮭には、一切れ約100gで2,41gのコラーゲンが含まれています。特に皮の部分に多くコラーゲンが含まれていますので、皮も食べることが効果的です。また、鮭には発毛を促す物質である「アスタキサンチン」も豊富に含まれています。

鶏肉は、平均してどの部位でもコラーゲンの量が多く、そのうえ低カロリーです。ただ、鶏皮にはコラーゲンが多く含まれていますが、カロリーが高いので食べ過ぎはいけません。

コラーゲンの効果的な摂取法とは

薄毛に悩むあなたにとって、1日に必要なコラーゲン5g~10gです。日本人の平均摂取量は1,9gとなっており、全体的にはコラーゲン不足だといえます。

また、コラーゲンにとっては摂取量も大切ですが、吸収効率をいかに高めるかも大事なポイントになります。

コラーゲンを効率よく摂取する方法は、次の3つです。

1. ビタミンCと一緒にとる

コラーゲンは、ビタミンCと一緒に摂ると吸収が高まります。その理由は、コラーゲンが体内で作られるときに、ビタミンCがないと完全なコラーゲンが作られないからです。

2. 「トリプトファン」と一緒にとる

コラーゲンを上手に生成するためには、必須アミノ酸でありながら体内で作られず、またコラーゲンにも含まれない「トリプトファン」を含んでいる魚や卵なども一緒に摂ることが効果的です。

3. サプリメントやドリンクなどを活用する

コラーゲンは分子構造が大きいため、そのまま吸収されることはありません。そのために、コラーゲンの分子構造を小さくして吸収率を高めた「ペプチドコラーゲン」が配合されたドリンクを活用するのも効果的といえます。

実際に、ペプチドコラーゲンが配合されたドリンクを毎日飲んだ結果、抜け毛の減少や髪の毛の再生、白髪が黒髪に生え変わった等の報告がされています。

コラーゲンは身体にとって大切な栄養素です。しかし、コラーゲンは加齢とともに減少していくことで、髪や肌の老化が進んでいきます。育毛効果や健康効果を得るためにも、コラーゲンを毎日の食事の中で効果的にとるようにしていきましょう。