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あなたが、もし高血圧であって同時に薄毛にも悩んでいるならば、知っておかなければならないことがあります。それは、「高血圧な人はハゲやすい」という事実です。

もちろん、高血圧の人が全員薄毛に悩んでいるということではありません。高血圧であっても、髪がフサフサの人はいます。しかし、高血圧が髪のトラブルの原因になることはよくあります。私たちの身の回りには、ハゲていて高血圧である人が多いのです。

AGA治療薬として有名なミノキシジルは、最初は血圧の降圧剤として開発された薬ですが、多くの使用者に髪の毛や体毛が増えたという現象が現れました。それは、「ミノキシジルによって血圧を下げたら毛が生えた」ということです。

また高血圧の栄養指導として、「偏った食事によって血液がドロドロ状態になることで血流が悪くなると、さまざまな健康問題が起きやすくなり、抜け毛が増える原因にもなる」との説明もあります。

このような事実を見ていくと、高血圧とハゲには相関関係があると考えられます。そして、高血圧が改善することは、ハゲだけではなく健康にとっても非常に重要であるといえます。「高血圧を改善して、ハゲも治す」ことが大切なことなのです。

ここでは、高血圧がハゲにつながる原因と高血圧の防止法について説明していきます。

高血圧とは

そもそも、私たちがよく耳にする「高血圧」とは、どのような症状を指すのでしょうか。高血圧とは、血圧が正常範囲を超えて高く維持されている症状のことをいいます。

高血圧治療ガイドラインによると、血圧の正常範囲は140/90mmhg未満となります。収縮期血圧(上の血圧)が140mmhg未満で、拡張期血圧(下の血圧)が90mmhgということです。

ただし、この数値は病院の診察室で使われている血圧計の数字であって、家庭用の血圧計を使っての数値は、135/85mmhg未満となります。(家庭で測る場合は、数値が低くでる傾向があり誤差が出やすいとされています)

いずれの場合でも、上の血圧と下の血圧のどちらかが正常範囲を超えたら高血圧と診断されます。

実は、高血圧には2種類あります。その2種類とは、原因がはっきりしている「二次性高血圧」と原因がはっきりしていない「本態性高血圧」になります。日本には、現在約800万人の人が高血圧の治療を受けているといわれていますが、その約9割がはっきりとした理由がわからない「本態性高血圧」といわれています。

高血圧は放置すると、動脈硬化になったり狭心症や心筋梗塞、脳卒中などを引き起こしたり、抜け毛の原因になったりしますので早めの治療が必要となります。

高血圧の健康悪影響

高血圧の人の血管の内部は、ドロドロした血液が強い圧力で体内を循環している状態です。このような状態が続くと、血管自体に少しづつダメージが蓄積されます。その結果、血管が弾力を失って硬くなりことが、脳卒中や心臓病、または血管にコブができる「動脈瘤(どうみゃくりゅう)」などの病気を招きます。

日本人の死亡原因の1位はガンですが、2位が心臓疾患で、3位が脳卒中となります。心臓疾患と脳卒中は、いずれも血管の障害が原因です。心臓疾患と脳卒中を合わせた死亡者数は、全体の30%を超えてしまいます。この数字は、ガンを抜いて1位となります。

そのため、高血圧がもっとも高い危険因子といわれているのです。血圧が高いということは、それだけ死亡リスクも高いということです。実際に、高血圧の人の平均寿命は、高血圧ではない人の平均寿命と比べると、大きく下がってしまいます。

例えば、35歳にして高血圧になってしまっている人と、高血圧にはなっていない人の平均余命には、驚くことに16年もの開きがあります。同じく45歳の場合は11年の開きが、55歳の場合は6年もの開きがあります。血圧が高いだけで、平均寿命がかなり短くなってしまうのです。

また、高血圧には自覚症状がありません。知らず知らずのうちに身体がむしばまれて死亡リスクが高まることから、高血圧は「サイレント・キラー」と呼ばれているのです。

なぜ高血圧でハゲるのか

高血圧がハゲの原因になる理由は、次にように説明できます。

高血圧である人は、動脈硬化が進んでいる場合が多いです。動脈硬化の人の血管は、そうでない人の血管と比べると細くなっています。動脈硬化の原因は老化であったり、または悪玉コレステロールが血管の壁に入り込み蓄積されたりすることで、血管が硬く、狭く、もろくなっていることです。

動脈硬化が進み血管内部が細くなると、血流が悪くなります。全身の血のめぐりが悪くなると、当然ながら頭皮の血行も悪くなります。頭皮の血行が悪くなると、頭皮の毛根内部に存在する毛母細胞に育毛効果のある栄養素が十分に届かなります。

そうなると、髪の毛は力強く育ちません。それどころか、栄養不足によって毛母細胞の活動が弱まり、髪の毛は抜けやすくなってしまいます。

先ほど、高血圧の栄養指導として「偏った食事によって血液がドロドロ状態になることで血流が悪くなると、さまざまな健康問題が起きやすくなり、抜け毛が増える原因にもなる」という意味は今の説明の通りです。

間違った食生活や生活習慣を正すことで、高血圧が改善されると健康状態も大幅に改善されます。そして、頭皮の状態も改善されれば髪も生えやすくなります。高血圧の改善が、健康と育毛の両方にとって効果があるのです

高血圧を防ぐ方法とは

高血圧になる原因は、さまざまです。高血圧になる原因が特定できる二次性高血圧であれば、その原因となる要素を取り除けば解決します。しかし、原因が特定できない本態性高血圧の場合は、はっきりとした原因がわからないので、日頃の生活習慣に気をつけることが大切です

高血圧の原因は、以下の通りです。

1. 塩分の摂り過ぎ

2. 喫煙

3. 肥満、運動不足

4. 過度の飲酒

5. ストレス

原因が特定できない本態性高血圧の場合であっても、これらの中で自分に該当する項目はあるはずです。自分で思い当たる項目については、日頃から十分に注意して、自分に合ったよい方法で解決するように努力することが必要です。

高血圧に効果がある食品

実は、私自身も19歳の時から高血圧でした。大学入学時の健康診断で上の血圧が、すでに150ありました。診断結果で高血圧との結果が出たのにも関わらず、その後も食事にはほとんど気を使わず、食べたい物ばかり食べていました。

肉類やお菓子、菓子パン、清涼飲料水などばかりをとっていたのです。その結果、23歳の時には後頭部のハゲが進行してしまいました。ショックのあまり心神喪失状態に陥りました。しかし、心身共にどん底の状態から2年後にはハゲを完治できたのは、おもに食事を変えたことによるものだったのです。

食事の内容を、野菜や海草が多い栄養バランスが良い食品に変えて、同時に育毛効果が高いスピルリナを毎日とるようにしました。そして、お菓子、菓子パン、清涼飲料水などはほとんどとらないようにしました。

その結果、1ヶ月もすると便秘がなくなり、そして数ヶ月後には健康状態も良くなり、血圧も下がっていったのです。この間、一切薬は使っていません。血圧も上が130台まで下がりました。食生活や生活習慣を変えたことで、血圧が下がりハゲも改善されていったのです。

この話は約30年前の体験談ですが、先ほどの高血圧の栄養指導の「偏った食事によって血液がドロドロ状態になることで血流が悪くなると、さまざまな健康問題が起きやすくなり、抜け毛が増える原因にもなる」との内容と、私自身の経験が完全に一致しているのです。

実際に血圧降下に効果があった食品は、次の通りです。

1. ソバ

ソバに含まれる栄養素である「ルチン」には、血管強化作用の働きがあることがわかっています。ルチンはポリフェノールの一種です。ソバを頻繁に食べていたことで、ルチンが十分に摂取できていたことが血圧降下に役立ったと思われます。

ソバを毎日食べることが難しい場合は、ソバ茶がおススメです。「韃靼(だったん)ソバ」という、特にルチンが多く含まれているソバの種類で作られた「韃靼ソバ茶」というのがありますので、このお茶を利用することで、簡単に毎日ルチンを摂取することができます。

2. 魚の缶詰(特にイワシ)

イワシに含まれる「オメガ3脂肪酸」には、血小板の凝集を抑えて血液をサラサラにしたり、血管をしなやかにして血液の流れをスムーズにしたりする効果があります。

3. アマニ油

アマニ油には、血圧降下作用があります。アマニ油にもオメガ3脂肪は多く含まれます。オメガ3脂肪酸には、血液サラサラにしたり、血管を丈夫にする効果があります。

それまでの、栄養バランスが悪い偏った食事を止めて、ソバや魚類、野菜を多くとるようになったことで、血圧が正常値まで下がって薄毛改善につながりました。最近では、そこにアマニ油を加えることで、血圧がさらに安定するようになったのです。

頭皮の状態も良い状態が維持されて、髪もフサフサのままです。

薄毛で血圧が高い人は、食生活や生活習慣を改めることで、薄毛と高血圧両方の改善にはっきりとした効果が得られるようになります。同時に、健康状態も良くなっていきますので、育毛と健康維持のためにも早めの高血圧対策を心がけるようにしましょう。