AGA(男性型脱毛症)治療に効果があるとされている成分に、「ミノキシジル」があります。ミノキシジルは、同じくAGA治療に効果があるとされている「フィナステリド」と共にハゲ治療によく用いられています。

ミノキシジルもフィナステリドも、もともとは発毛剤として開発されたものではありません。当初は、ミノキシジルは高血圧症治療のための血圧降下剤として、フィナステリドは前立腺肥大の治療薬として開発されました。

ただ、ミノキシジルもフィナステリドも治療に用いることで、体毛が増えるという現象が双方に確認できました。そのために、改めてミノキシジルもフィナステリドも発毛薬としての臨床実験を行った結果、共に発毛効果が認められたという経緯から発毛剤として利用されるようになったのです。

特にミノキシジルの場合は、高血圧患者の血圧を下げるために血管を拡張させて血行を改善する働きがあり、その効果が発毛効果を生んだと考えられます。全身の血行を良くすることは頭皮の血行改善にもつながることから、ミノキシジルが発毛効果を発揮したことは当然であるといえます

ここでは、発毛効果が認められた2つの成分であるミノキシジルとフィナステリドの中で、ミノキシジルの性質と発毛効果、そして気になる副作用について詳しく説明していきます。

ミノキシジルとはどのような成分なのか

現在日本において、医学的に「発毛効果」が正式に認められている成分は、「ミノキシジル」と「フィナステリド」の2つです。ミノキシジルは、AGA治療薬として厚生労働省より1999年に正式に認可を受けました。

発毛剤として、ミノキシジルは「リアップ」や「ロゲイン」に配合されており、フィナステリドは「プロペシア」に配合されています。両者の主な違いは、ミノキシジルは外服薬であり、プロペシアは内服薬ということです。

ミノキシジルは、血管の拡張効果があることから、全身の血行改善が発毛効果につながるとされています。しかし、実はミノキシジルの発毛効果はそれだけではありません。

人間の身体には、人体のすべての成長と代謝に作用する重要なホルモンである「人成長ホルモン」という物質が存在しています。人成長ホルモンが、加齢と共に減少することで老化現象は進みますので、人成長ホルモンを活性化させることが、身体の老化を遅らせて若さを保つことにつながります。

この人成長ホルモンを活性化する働きがある物質を、成長因子や増殖因子と呼んでいます。この成長因子の中で、髪の毛の成長に関わる「VEGF(毛周期の成長期維持因子)」や「KGF(毛母細胞の増殖分裂を促す因子)」の働きを高めるのが、ミノキシジルです。

ミノキシジルが、毛乳頭に中で「アデノシン」という物質を発生させて、VEGFやKGFを増やすことで髪の毛の成長を促します。これにより、発毛効果が得られるとされています。

ミノキシジルが配合されている育毛剤は簡単に手に入る

ミノキシジルが配合されている育毛剤として、簡単に手に入れることができるのが「リアップX5」です。リアップX5には、ミノキシジルが5%配合されています。このリアップX5は、薬局で買うことができます。

一方で、フィナステリドが配合されたプロペシアは薬局で買うことができずに、病院で処方してもらわなければなりません。プロペシアは、医療用医薬品という扱いになりますので、使用の際は医師の診察が必要です。

このように、ミノキシジルとフィナステリドの入手法には大きな違いがあります。

ミノキシジルの副作用にはどのような症状があるのか

ミノキシジルは、「第一類医薬品」に分類されます。第一類医薬品とは、一般用医薬品の中で最もリスクの高い医薬品です。そのために、第一類医薬品を手に入れたい場合は、薬剤師と相談しなければ購入できません。

ミノキシジルが配合されたリアップが、第一類医薬品である以上副作用のリスクは必ずあります。そこで、過去の副作用に関するデータを確認すると、症例数3、072例に対して、副作用が271との結果が判明しました。ミノキシジルを使用した場合は、副作用の発生率が8.82という高い数字が出ているのです

また、死亡例もあります。ミノキシジルを2%配合したロゲインを開発する段階で3名が亡くなっていますし、ミノキシジルを1%配合のリアップでも、使用中に3名が亡くなっています

特に、血圧の高い人や低い人にとって、ミノキシジルの副作用は強く現れる傾向にあるといえます。

ミノキシジルの主な副作用は、以下の通りです。

1. 心臓の異常:血圧低下または上昇、心拍数の増加、不正脈

2. 皮膚の異常:ほてり、発疹、かゆみ、ニキビ

3. 神経の異常:手足や顔のしびれ、頭痛、めまい

4. その他:手足のむくみ、多毛症、性欲減退、男性機能低下

この他にも、倦怠感や眠気などの症状も報告されています。これらの副作用の中で、特に気をつけるべき点は心臓に与える影響です。

もともと降圧剤として開発されたミノキシジルには、血圧を下げる効果があります。ミノキシジルは、低血圧の人が使うと血圧がさらに下がり過ぎてしまいます。すると、血液が身体の末端まで届きにくくなり頭痛やめまいなどが現れます。

ミノキシジルが配合されたリアップの説明書にも、はっきりと「高血圧の人・低血圧の人、心臓に障害のある人は、使用前に医師又は薬剤師に相談してください。」と明記されています。

ミノキシジルには内服薬もある

ミノキシジルは、リアップやロゲインなどの育毛剤に配合されていますので、基本的には外服薬となります。しかし、その後ミノキシジルの効果を身体の中から発揮するために、錠剤型の内服薬も開発されました。

ミノキシジルの錠剤は、「ミノタブ(正式名ロニテン)」と呼ばれています。ミノタブは、ミノキシジル配合のリアップのように薬局で購入することはできません。ミノキシジルは医師の処方を必要とするために、その手間を省いて安易に手に入れようと、海外から安い「ジェネリック医薬品」のミノタブを購入する人がいます。

しかし、ミノタブのジェネリック医薬品を海外から購入する際には、いくつかの点に注意しなければなりません。

ミノタブ購入時の注意点

1. ミノタブを育毛目的で認可している国はない

そもそも、ミノタブの育毛効果を正式に認めている国はありません。もちろん、日本においてもミノタブは厚生労働省から正式に発毛効果を認められてはいません。

2. 本物か偽物かが分かりにくい

医師によって処方されたミノキシジルと違い、海外で生産されたミノタブの真偽はわかりにくいといえます。海外では、粗悪な偽薬品が多く出回っています。

3. 副作用の危険性が高い

医師によって処方された正式なミノキシジルにも、副作用はあります。まして海外で作られた本物かどうかもわからないミノタブは、もしそれが偽物だった場合、副作用の危険性はかなり高くなります。もし重大な副作用が出た場合は、命の危険にさらられるといっても過言ではありません。

4. 長期間の服用は危険である

ミノキシジルの長期間に渡る使用は危険です。そもそも、育毛剤として開発された薬ではないミノタブを、長期間使用することは絶対にしてはなりません。その危険性は「FDA(米国食品医薬局)」が、ミノタブを育毛目的での処方をしないよう通達を出しているほどです。

5. 効果が薄れる

ミノタブは、服用しているうちに、少しずつその効果が薄れてくるといわれています。また、服用を止めると、すぐに効果がなくなることもいわれています。

以上のように、ミノタブを使用するのは、非常に高いリスクが伴うことを知っておかなければなりません。

副作用がない育毛剤を使うべきである

ミノキシジル配合の育毛剤は、厚生労働省から発毛効果が認められていることは事実です。実際に、多くの人がミノキシジル効果によって、ハゲを治しています。このような事実を見たときに、ハゲで悩む多くの人が、その効果を信じてミノキシジル配合の育毛剤を使用したくなる気持ちは理解できます。

しかし同時に、ミノキシジルは他の育毛剤と比較したときに、その副作用の危険性が高いことも厚生労働省や医師又は薬剤師によって確認されています。事実、その副作用の辛さを理由に使用を止めてしまった人が多くいます。

このような現実を見たときに、副作用のリスクが高いミノキシジル配合の育毛剤を、あえて危険を冒してまで使用すべきなのかと感じると同時に、そもそもハゲはそこまでのリスクを覚悟してまで治す必要があるのかといった疑問がわいてきます。

育毛剤開発も進化している

最近では、育毛剤にもさまざまな種類の製品があり、ハゲに悩む人たちから「正直何を使っていいのかがわからない」といった話をよく聞きます。そのために、そのような疑問に答えるために、どの育毛剤にはどのような育毛効果があるのかを詳しく説明しているサイトをよく見かけます。

それらのサイトで紹介している商品は、発毛効果はミノキシジル配合の育毛剤ほどではないにせよ、ある程度の効果が実感できることから、多くの人に使用されています。その結果、実際に「抜け毛が減ってきた」とは「産毛や新毛が生えてきた」といった報告もされています。

最近の発毛研究の進歩には目覚ましいものがあり、その効果が認められている育毛剤はたくさんあります。最新の研究によって、さまざまな育毛成分が発見されたり開発されたりもしています。

そして、それらの育毛成分を組み合わせた育毛剤を使うことで、実際に新しい髪の毛が生えてくることは私自身も経験しています。

むしろ育毛剤はその使い方が大切なのではないか

私自身は、約30年前にハゲた頭を約2年で治した経験があります。当時の私は、間違った食事や生活習慣、そして粗悪なシャンプーなどが原因で23歳にして頭頂後部が薄くなってしまいました。

薄くなった頭頂後部を治すために、自然派シャンプーと育毛剤を効果的に正しく使うことで、約4ヶ月後には新毛が生えてきた経験があります。以後、この方法を30年に渡り実践することで現在でも髪はフサフサです。

特に最初の4ヶ月間は、育毛剤の効果的な使用法を学んで毎日確実に実践していました。この方法は、今でも行っています。

では、その効果的な使用法はどのようなものかというと、それは蒸しタオルを使った方法です。

蒸しタオルを使って育毛剤の効果を高める

育毛剤の効果を高めるための、蒸しタオルを使った方法は以下の通りです。

1. まず、シャンプー前に熱い蒸しタオルを使って頭皮を10分ほど蒸して毛穴が広がった状態にする。

2. 毛穴が広がった状態にしておいてから、弱酸性のシャンプーを使って毛穴に詰まった汚れを落とす。

3. シャンプーを十分にすすいだ後に、育毛剤を頭皮に塗布する。

4. それから、育毛剤が染み渡るように頭皮全体をマッサージする。

5. 最後に、熱い蒸しタオルを再度頭に巻いて、半身浴を行いながら10分間ほど湯船に浸かる。

こうすることで、育毛剤が頭皮の奥まで浸み込んで育毛剤の本来の効果が発揮されるようになるので

ただ、ハゲを治すには、育毛剤を効果的に使うことだけではなく、毎日の食事や生活習慣を見直すことも大切です。偏った毎日の食事を栄養バランスのとれた内容に変えていくことや、同時に禁煙や、また夜ふかしなどを止めて質の高い睡眠を十分にとることなどが必要になってきます。

このように、生活習慣全般や頭皮ケアを根本的に改善していけば、最新技術によって開発された安全性の高い育毛剤でも十分に発毛効果は望めます。そうすれば、あえて副作用の高いミノキシジル配合の育毛剤を、怖いリスクを冒してまで使う必要性はなくなります。

私自身が、AGA治療法も存在しない今から30年前にハゲを治すことができたのは、正しい食事や生活習慣、そして効果的な育毛剤の使い方によるものなのです。