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あなたは、紫外線がハゲの原因になることを知っているでしょうか。実は、直射日光を頭皮に浴びすぎると頭皮が紫外線によるダメージをうけてしまい、抜け毛を引き起こしてしまうことがあります。

地上に届く太陽の光には、目に見える光「可視光線」と、目に見えない「紫外線」「赤外線」などがあります。その中で、紫外線は肌にダメージを与えやすく、シミやソバカス、皮膚がんなどの原因になることはよく知られています。

しかし、紫外線が薄毛の原因になることはあまり知られていません。考えてみれば、肌に病気を引き起こすくらい有害な紫外線が、頭皮にとってもよくないことは当然かもしれません。ただ、多くの人は「紫外線は髪の毛によって遮断されて、頭皮までは届いていないだろう」と思ってしまっているのです。

確かに髪の毛は紫外線をさえぎってくれますが、紫外線は強い太陽光なので、それだけでは弱まりません。それどころか、紫外線はしっかりと頭皮の奥まで届いています。それにより、頭皮の髪の毛を作る毛母細胞までダメージを受けてしまい、そのことが薄毛の原因となってしまうのです。

こうした事実を認識した上で、ここでは紫外線の特徴と紫外線を浴びすぎることによって薄毛になるメカニズム、そらにはその防止法について説明していきます。

そもそも紫外線とはどのようなものか

太陽から地上に降り注ぐ太陽の光によって、私たちは生かされています。太陽の光がなくては、地上の生物はすべて死滅してしまいます。人間やすべての生物にとって必要不可欠な太陽光ではありますが、地上に届く光を大きく分けると次の3つに分けられます。

1. 可視光線:目で見える光で全体の約52%を占める

2. 赤外線:暖かさを感じる光であり、目に見えないが全体の約42%を占める

3. 紫外線:見えない、感じない光で全体の約6%を占める

この中で、肌にダメージを与える光が紫外線です。このうち紫外線、はさらに3つに分けられます。

1. UVC:地表には届かない

2. UVA:肌の奥まで届き真皮を破壊し、シワやタルミを引き起こす

3. UVB:日焼けの原因となるメラノサイトを活性化し、シミやバカスを引き起こす

この3つの紫外線の中でUVAとUVBが、肌や頭皮にダメージを与えることで日焼けによる炎症や薄毛の原因になってしまうのです。また、頭皮や髪は紫外線を受けることで、光老化という老化現象を起こしやすくなります。光老化現象とは、紫外線からの防御反応としておきる現象で、肌が厚くなってしまうことです。

普段私たちは、紫外線対策を顔には行いますが、頭皮には行いません。その結果、頭皮は顔の2倍以上の紫外線を浴びているといわれています。紫外線は髪の毛だけではさえぎることができませんので、頭皮にも紫外線対策は十分にしなければなりません。

また、紫外線には次の特徴もあります。

1. 一日の紫外線のピークは、10:00~14:00となる

2. 一年の紫外線のピークは、5~8月となる

3. 紫外線の強さは晴天の日を100とすると、曇りの日で60、雨の日で30となる

このことを理解しておくと紫外線対策には有効です。具体的な対策方法については、後で述べます。

紫外線でダメージを受けた頭皮はどうなるのか

私たちの髪の毛は、「キューティクル」という表皮によって守られています。しかし、キューティクルは紫外線に長時間さらされると水分と油分が抜けてしまいます。その結果、髪の毛はパサパサになります。これが、枝毛や切れ毛の原因になります。そしてその状態が進むと、抜け毛にもつながります。

また、紫外線によって頭皮がダメージを受けると、傷ついた頭皮を守ろうとして毛穴から皮脂が過剰に分泌されます。この状態で、さらに頭皮に紫外線が当たると今度は過剰に分泌された皮脂が酸化しはじめ、毛穴に強い刺激を与えるようになります。その結果、フケや皮膚炎などを誘発したり抜け毛につながったりします。

また頭皮の奥まで届いた紫外線が、髪の毛を作る毛母細胞まで損傷させるので髪の毛が育ちにくくなってしまいます。

以上のように、長時間頭皮を紫外線にさらすと本人も気づかないうちに頭皮に大きなダメージを与えてしまい、抜け毛や薄毛につながってしまうのです。

頭皮を紫外線から守る方法

では実際にどのような方法が、紫外線から頭皮を守るのに効果的な手段なのでしょうか。

先述の通り、一年のうちで5月から8月の10:00~14:00は最も紫外線が強くなります。昔から秋は抜け毛の季節といわれていますが、特に夏の時期に紫外線に当たりすぎると秋の抜け毛がさらに増えてしまう可能性があります。

秋の抜け毛は、夏からの時間差で表れます。薄毛が気になりだしたら、夏の紫外線は極力さけるべきです。

紫外線を避ける方法としては、以下の方法があります。

1. なるべく直射日光を避ける:日陰に入って、直射日光に当たらないこと

2. 帽子をかぶる:通気性がよく、つばが広いもの(麦わら帽子のような形状)が有効

3. 日傘をさす:白系より黒系の日傘のほうが有効(紫外線の透過率は白色で約20%、黒色で約2%と遮断効果が10倍違う)

4. 頭皮、髪の毛専用のUVカットスプレーを使う:女性向けに販売されているスプレータイプの商品

こうした方法を用いて、頭皮を紫外線から守るようにつとめましょう。ちなみに、女性用UVカットスプレーは男性が使用しても問題ありません。

紫外線によるダメージを頭皮が受けたときの対処法

夏の強烈な紫外線にさらされると、短時間であっても頭皮に大きなダメージを受けてしまいます。もし、そのような事態が起きてしまったら早めのケアが大切です。

頭皮が日焼けしてしまったら、次のことを行いましょう。

1. 頭皮を冷やす

患部の温度を冷たいタオルや低温シャワーで温度を下げることで、炎症の進行を抑えます

2. 保湿する

頭皮に痛みやかゆみがなければ化粧水をつけましょう。また痛みやかゆみがある場合は抗炎症成分配合のローションを塗ります。これにより頭皮の乾燥を防ぎ、炎症を鎮めます

3. 皮膚科を受診する

専門医の適切な処置により、炎症の悪化を防ぎ治癒が早まります

4. 食事で栄養補給

肌によいとされる、ビタミンE、ビタミンA、ビタミンB群を多く含む食事に摂り入れることで、頭皮炎症の回復に役立ちます

私たちの想像以上に、紫外線によって頭皮はダメージを受けています。強い紫外線を避けることは、薄毛を防ぐだけでなく将来のシミ、ソバカスなどの予防にもなります。そして、年々増加傾向にある皮膚がんを防ぐことにもなります。

薄毛対策と健康管理のためにも、日頃から紫外線対策を十分にしていきましょう。そうすれば、ハゲの進行を少しでも食い止めることができます。